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用語解説

バロック(Baroque)

ポルトガル語のBarroco(歪んだ真珠)から転じて、本作では「歪んだ妄想」という意味で使われる言葉。
荒廃した世界を、人々はこの“バロック”にすがって生き抜いている。
その影響は精神だけでなく、身体にまで及ぶ。
また、バロックに冒された人物そのものを指すこともある。


神経塔(しんけいとう)

荒れ果てた大地にひときわ高くそびえる、奇妙な形状の塔。
元々はマルクト教団の中心的施設だが、大熱波以降、無数の異形たちが徘徊する場所となった。
塔の内部構造は一定ではなく、常に変容しているという。


大熱波(だいねっぱ/Great Heat)

2032年5月14日に世界を焼き尽くしたとされる大異変。
物理的な破壊のみならず、世界中の全てを歪ませてしまった。
大熱波のあとも、世界は歪み続けている。


マルクト教団(まるくと・きょうだん/Malkuth)

自らを天使と名乗る「偽装天使」たちを擁する教団。
神により救われるとする従来の宗教とは異なり、「神は守護すべき存在である」と説く。


偽翼(ぎよく/Imitation wings)

マルクト教団の信者がつけている、イミテーションの翼。
翼の大きさが階級を示しており、大きな翼を持つ者ほど上位の天使であるとされる。
偽翼を背負っている者を総じて「偽装天使」と呼ぶこともある。


異形(いけい)

個々の持つバロックが増幅され、人間がその形を留めないまでに歪んでしまった存在。
人としての意識は残っておらず、もはや意志の疎通は不可能である。


天使銃(てんしじゅう/gun)

独特な形状をした銃。
あらゆる異形を一発で葬り去るほど強力だが、特殊な弾丸が使われており、弾数は少ない。


イデアセフィロス(Idea Sephiroth)

存在の本質的な部分が結晶化したもの。
完全なものは綺麗な球形であるといわれている。
生き物の結晶である場合、そこから結晶化以前の情報を読み取れる者もいる。


外界(がいかい)

神経塔の外に広がる世界の総称。
空は赤く染まり、大地は荒れ果て、街は廃墟と化している。
歪んだ者たちや、一部の異形が存在する。


浮遊少女(ふゆうしょうじょ)

神経塔内部にいる二人の少女、アリスとイライザのこと。
宙に浮いているため、こう呼ばれる。
全てが歪んでしまった世界にありながら、一見してその身に大きな歪みはみられない。


浄化(じょうか)

“バロック”により歪んでしまった人間や異形などを、存在の本質である「イデアセフィロス」へと昇華させること。
浄化能力は、世界で唯一主人公のみが持つ特殊な力。


街(まち)

外界の、神経塔に程近い場所にある建造物群。
大熱波により崩壊し、廃墟のようになってしまったが、いまだ歪んだ者たちの居住地として存在している。



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